PERとPBRの違い
PER(株価収益率)
株価が1株利益の何倍かを示します。現在の利益に対して株価が高いか低いかを見る指標です。
PBR(株価純資産倍率)
株価が1株純資産の何倍かを示します。企業の資産価値に対する市場評価を見る指標です。
どちらも低いほど割安に見えますが、低評価には理由があります。指標は候補を絞る入口として使い、企業の中身を確認します。
割安かどうかを判断する6つの視点
1. 同業他社と比較する
PER・PBRの適正水準は業種で異なります。市場全体の平均だけでなく、同じ業種・似た事業構成の企業と比較します。
2. 利益が一時的でないか
資産売却益などの特別利益でPERが低く見える場合があります。本業の営業利益と継続性を確認します。
3. 利益成長が止まっていないか
将来の減益を市場が先に織り込んでいる場合があります。売上・営業利益・EPSの推移を確認します。
4. 資産の質を確認する
PBRが低くても、収益を生まない資産や減損リスクが大きければ単純に割安とはいえません。ROEと組み合わせて見ます。
5. 財務負担を確認する
有利子負債や金利負担が大きい企業は、低い評価が妥当な場合があります。自己資本比率やキャッシュフローも確認します。
6. 株主還元と改善材料を見る
増配、自社株買い、資本効率改善など、割安状態が見直される具体的な材料があるかを確認します。
スクリーニングの実践例
最初の条件例:PER15倍以下・PBR1倍以下。候補が多い場合はROE8%以上や自己資本比率40%以上を追加します。
避けたい「見せかけの割安株」
- 特別利益で一時的にPERが低下している
- 業績悪化で今後の利益が大きく減る可能性がある
- PBRは低いがROEも低く、資産を利益に変えられていない
- 有利子負債が増え、営業キャッシュフローが弱い
- 割安状態を見直す材料がなく、低評価が長期化している
よくある質問
PERは低いほど割安ですか?
必ずしも割安ではありません。将来の減益、事業リスク、一時的な利益増加によって低く見える場合があるため、利益推移と同業比較が必要です。
PBR1倍割れは買いですか?
PBR1倍割れだけでは買いの根拠になりません。低ROE、赤字、資産の質、成長性の低さが評価に反映されている場合があります。
割安株のスクリーニング条件は?
入口としてPER15倍以下・PBR1倍以下などを設定できます。その後、ROE、利益成長、財務、キャッシュフロー、同業比較で候補を精査します。