「伸びている会社」と「良い成長株」は違う
値上げや買収で売上が一時的に増えても、利益や現金が伴わなければ成長は長続きしません。 株価に高い期待が織り込まれている場合、好決算でも期待未達として売られることがあります。
成長の大きさ、質、持続性、株価に織り込まれた期待の4点を分けて確認します。
確認したい6つの成長指標
売上成長率
事業規模の拡大を確認します。単年の急増より、複数年にわたり成長が続いているかを重視します。
営業利益率
売上が利益に変わる効率を示します。売上と同時に利益率も改善していれば、成長の質が高い可能性があります。
EPS成長率
1株あたり利益の伸びを確認します。増資で株式数が増えると、会社全体の利益が伸びてもEPSが伸びない場合があります。
ROE
株主資本を使う効率を確認します。借入金や小さな自己資本による見せかけの高ROEに注意します。
営業キャッシュフロー
会計上の利益だけでなく、本業から現金を生み出せているかを確認します。
成長余地と競争力
市場規模、継続課金、顧客基盤、参入障壁など、数値の成長を支える事業要因を確認します。
スクリーニングの実践例
最初の条件例:売上成長率10%以上・営業利益率10%以上・ROE10%以上。候補企業では3年以上の推移と営業CFを確認します。
注意したい危険信号
- 売上は増えているが営業利益率が継続的に低下している
- 利益は増えているが営業キャッシュフローがマイナス
- 増資が続き、1株あたり利益が伸びていない
- 特定顧客・単一商品への依存度が高い
- 高い成長率が前提の株価で、成長鈍化への余裕が小さい
よくある質問
売上成長率は何%以上なら成長株ですか?
一律の基準はありませんが、入口として年10%以上を使えます。企業規模と業種で難易度が異なるため、同業比較と複数年の推移を優先します。
赤字の成長企業は避けるべきですか?
赤字だけで除外する必要はありませんが、赤字縮小の進捗、粗利、営業キャッシュフロー、手元資金、黒字化までの道筋を慎重に確認します。
高PERの成長株は危険ですか?
高PERは期待の高さを示します。成長が計画を下回ると株価調整が大きくなるため、成長率と評価倍率の釣り合い、業績の再現性を確認します。